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プロヴァンスの風を感じる住まい

デザインの魅力と
花みずき工房の施工例紹介

南フランスの温かな日差しと豊かな自然に囲まれたプロヴァンス地方。その美しい風景に建ち並ぶ建物のデザインは、「プロヴァンススタイル」として世界中の建物やインテリアデザインに影響を与えています。このスタイルは、明るく開放的な空間、自然素材の温もり、そして地中海の青空に映える白やベージュの塗り壁とオレンジ色のスペイン瓦が特徴です。プロヴァンススタイルの家は、ただ美しいだけでなく、そこに暮らす人々に穏やかな時間と心地よい生活を提供します。この記事では、プロヴァンススタイルの魅力を深く掘り下げ、花みずき工房が手掛ける施工例を通じて、その魅力を具体的に紹介していきます。プロヴァンスの風を感じる住まいで、日々の生活に彩りと潤いを加えてみませんか?

プロヴァンスとは?

プロヴァンスとは、地中海に面したフランス南東部を占める地域で、ローマ時代の属州プロウィンキアがその語源となっています。
この地域は、温暖な地中海性気候により雨が少なく太陽の日差しに恵まれている事が特徴です。夏は気温が高く日差しが強いですが、比較的乾燥しているため気温の割には過ごしやすく、真冬でも気温が0℃を下回る事が稀な、温暖で過ごしやすい環境です。一方で、地中海に吹き下ろす冷たく乾いた北風のミストラルが吹き、この強い風が時に嵐を引き起こすこともあります。



また、プロヴァンスの自然環境は、広大なラベンダー畑やオリーブ畑、ぶどう畑で知られており、これらが地域の景観を形作っています。



多くの史跡が残っていることも特徴で、ポン・デュ・ガール、オランジュの古代劇場、アルルの円形闘技場など、ローマ帝国時代に作られた美しい建造物で知られています。加えて、アート、音楽、文学においても豊かな歴史があり、画家のセザンヌやヴァン・ゴッホがこの地を愛し、多くの作品にその風景を描いています。
このようなプロヴァンス地方の気候や文化は建物の特徴にも色濃く反映されています。

プロヴァンス地方の建物の特徴

プロヴァンス地方の建築は、地元の石造りの厚い壁と赤やオレンジ色のテラコッタ瓦屋根が特徴で、この厚い壁と屋根瓦により夏の暑さと冬の寒さから保護します。窓には鎧戸が設けられ、ミストラルから窓ガラスを守るために活用されています。また、屋外生活空間にはオリーブやラベンダーが植えられ、明るい色彩の外壁や庭の木々が地中海地域の鮮やかな空に溶け込みます。室内には吹き抜け空間が設けられていたり、間仕切りの壁が少ないことから広々とした開放感のある空間設計になっています。

[ 塗り壁と瓦 ]
温暖で湿度が低い地中海地域は、石灰岩が風化したテラロッサと呼ばれる赤土が豊富に存在し、この土を使って作られた赤やオレンジ色の鮮やかな瓦が多く用いられています。外壁は白やベージュの漆喰で仕上げられ、強い日差しを反射して室内の温度と湿度を自然に調整します。オレンジや褐色の伝統的なフランス瓦の色彩は、プロヴァンススタイルの大きな特徴となっています。

[ 石積み ]
塗り壁と同じように特徴的なのが、石積みの外壁です。地震が少なく天然の石材が豊富に存在する環境を背景に、古くから石を利用した建築が一般的であり、厚い石の壁は夏の日差しを遮り、暑い日でも快適に過ごすための工夫が施されています。

[ アイアン細工 ]
プロヴァンス地方では、外観にも内観にもアイアン細工がよく用いられます。外観では、フェンスや手すり、窓辺やドアの装飾にアイアンが使われることが多く、窓辺に設置されたフラワーボックスは魅力的なアクセントとなっています。室内では、階段の手すりや照明器具にアイアン細工が用いられ、その繊細なデザインがプロヴァンスの伝統的な雰囲気を一層引き立てています。

[ 鎧戸 ]
窓周りには鎧戸が一般的に設けられます。この地域では「ミストラル」と呼ばれる強い北風が吹くため、鎧戸は実用的に窓ガラスを保護する役割を担っています。また鎧戸は実用性だけではなく、外観の意匠性を高めるアクセントとして、建物に個性とおしゃれな雰囲気を与えています。

[ タイル・ステンドグラス ]
温かみのあるテラコッタのタイル、カラフルなモザイクタイル、そしてステンドグラスを特徴的なモチーフとして使用します。これらの素材は、素朴でありながら空間に明るく朗らかな印象を与えます。色彩豊かなタイルは、玄関やキッチン、洗面室の床や壁などに使われています。

[ 家具・装飾品 ]

このスタイルのもう一つの特徴は、アンティークやハンドメイドの家具、装飾品を取り入れることで、個性的で心温まる空間を作り出すことです。プロヴァンススタイルの建物では、歴史を感じさせるアンティークの家具や、地元の職人によって一つ一つ手作りされた装飾品が、空間に深みと物語を加えます。

プロヴァンススタイルの家づくりで大切なポイント

プロヴァンススタイルの家を日本の住まいで実現するためには、いくつかのポイントがあります。下記のポイントを押さえることで、国内でもプロヴァンスの風を感じられる住まいを作り上げることができます。

[ 色使いと素材感 ]
プロヴァンススタイルの家づくりでは、色使いと素材感が非常に重要です。外壁には、太陽の光を反映するような、白やベージュなどの明るい色合いの塗り壁を選びます。そして、インテリアではナチュラルな淡色やシャビーな風合いの色使いがおすすめですが、鮮やかなアクセントカラーを加えることも効果的です。アクセントカラーはクッションなどの小物に用いると、気軽に交換が可能で、簡単に空間の印象を変えることができます。素材に関しては、テラコッタ瓦やタイル、自然石や無垢の木材など、自然の温もりを感じられるものを選びましょう。これらの素材は、時間とともに味わいを増し、家全体に深みを与えてくれます。

[ 自然光の取り入れ方 ]
プロヴァンススタイルでは、柔らかな色合いや自然光を取り入れた明るい空間が特徴であり、心地よさを感じることができます。吹き抜け空間や大きな窓を設置することで、室内に豊かな日光を取り込むことができ、自然光は空間を広々と開放的に見せる効果があるだけでなく、光の変化を通じて季節の移ろいを実感でき、生活に彩りを加えてくれます。

[ 家具や内装材の活用 ]

プロヴァンススタイルの家では、インテリアや建具の選び方も重要です。アンティークやハンドメイドの家具を取り入れることで、空間に歴史と趣をもたらすことができます。建具に無垢材を活用することで、自然のぬくもりと質感を際立たせることが可能です。また、プロヴァンスプリントと言われるプリント技法を用いた布製品は、ひまわりやミモザなど、プロヴァンス地方ならではの柄や、明るい色合いが特徴的で、プロヴァンススタイルの魅力をより一層引き立てます。

[ テラコッタタイルやモザイクタイルの活用 ]

テラコッタタイルやカラフルなモザイクタイルもプロヴァンス風の住まいに欠かせないアクセントです。テラコッタタイルは地元の赤土を成型して焼いた素焼きのタイルで、素朴な質感と温かみのある雰囲気が特徴です。焼く時の温度や湿度によって表面の色味が変化するため、一枚ずつ模様が異なる点や、使い込むほどに味わいが深くなる点も魅力です。モザイクタイルはその鮮やかな色とパターンで、内外装のアクセントに最適です。

[ アーチ型の開口やニッチ ]

アーチ型の開口部もプロヴァンススタイルの大きな特徴です。家づくりにおいては、直線が多用されますが、壁や天井、扉などの直線的な要素の中にアーチ型の開口部やニッチを取り入れることで、空間に柔らかく愛らしい印象を与えることができます。

プロヴァンススタイルの家づくりは、ただ美しいデザインを追求するだけでなく、住む人の心に寄り添い、豊かな生活を提案することを目指しています。自然との調和、歴史と伝統の尊重、そして心地よい生活空間の創出、これらがプロヴァンススタイルの家づくりにおける大切なポイントです。これらのポイントを意識することで、南フランスの温かな風景を自宅に取り入れ、日々の生活がより豊かで心地よいものになるでしょう。

花みずき工房によるプロヴァンススタイルの施工例

花みずき工房では、創業より数多くのプロヴァンススタイル住宅を建ててまいりました。プロヴァンススタイルの住まいづくりにおいては、独自の理解と技術を用いて数多くのお施主様の夢や理想を形にしています。ここでは、その施工実例の一部をご紹介いたします。

40坪のProvence Style House


こちらの施工例は、プロヴァンススタイルの魅力を存分に感じることができる住まいです。明るく温かみのある色合いを基調とし、室内には漆喰や天然木などの自然素材をふんだんに使用しています。南面には大きな吹き抜け空間と明かり取りの窓を設けたことで、家全体に自然光で満たされた気持ちの良い空間が広がっています。


40坪のProvence Style Houseの施工事例はこちら >>



落ち着いたかわいさのある家


この施工例は、プロヴァンススタイルの特徴を取り入れつつ、落ち着いたかわいさを感じさせる住まいです。温かみのある色使いの中にダークカラーの木材が随所に用いられ、家全体が柔らかく落ち着きのある雰囲気を放っています。大きな窓からは自然光がたっぷりと差し込み、室内を明るく照らします。また、アンティーク調の家具やハンドメイドの装飾品などが、プロヴァンス地方の伝統と暖かさを感じさせる空間を演出しています。


落ち着いたかわいさのある家の施工事例はこちら >>


猫と暮らす三角屋根のお家


猫との共生を考えたプロヴァンススタイルのお家。三角屋根が特徴的で、その形状が猫とのほのぼのとした生活を想像させます。室内は、プロヴァンススタイルの温かみと自然との調和を大切にしながらも、猫が快適に過ごせる工夫が随所に施されています。例えば、猫が日向ぼっこを楽しめるような窓辺のスペースや、遊びやすいキャットウォークが設けられています。この家は、猫との生活を豊かにするための細やかな配慮が感じられる、愛情溢れる住まいとなっています。


猫と暮らす三角屋根のお家の施工事例はこちら >>
まとめ

プロヴァンススタイルの家づくりは、ただ美しいデザインを追求するだけでなく、地域の気候や特性に合わせた設計や素材の活用、そして暮らしそのものに対する愛情から素敵な住まいや暮らしが生まれます。花みずき工房では、このプロヴァンススタイルの精神を大切にしながら、一人ひとりのお客様の夢や理想を形にしています。私たちの施工実例を通じて、プロヴァンスの風を感じる住まいがいかに日々の生活を豊かに彩るかを感じていただければ幸いです。

広報

Yukina Yamaguchi