断熱材選びのポイント
.
ここまで、代表的な断熱材の種類をいくつか紹介してきました。しかし、たくさんの種類があって悩んでしまう…という方もいらっしゃるかと思います。そんな方は、次のようなポイントを押さえながら選ぶと良いでしょう。
.
「熱伝導率」とは?
熱伝導率は断熱性の指標で、単位面積、単位厚さあたりの温度差が1℃のときに材料が伝える熱量を表します。値が小さいほど断熱性が高くなり、冷暖房の効率を上げることができます。低い熱伝導率の素材を選ぶことで、家庭のエネルギーコストを削減し、快適な室内環境を維持することが可能です。
これまで紹介してきたそれぞれの断熱材の熱伝導率は以下です。
.

.
体に優しい断熱材
体にやさしい断熱材を選ぶことは、家族の健康を守るためにも欠かせないポイントです。特にアレルギーや皮膚への刺激に敏感な方には、天然素材の断熱材や化学物質の少ないものを選ぶことが大切です。また、現状特に気になることがない人でも、化学物質を多く含んだ建材に囲まれて生活するうちに、シックハウス症候群や化学物質化敏捷などの病気に罹ってしまう可能性もあります。そういったことを防ぐために、ここでは自然素材を使用した断熱材や化学物質の少ない断熱材など、体に優しい断熱材を紹介していきます。
.
自然素材の断熱材
自然の素材から作られた断熱材は、化学物質の使用を抑えることができ、アレルギー体質の方にもおすすめです。
.
・羊毛(ウールブレス)
羊毛は、素材そのものが通気性に優れており、湿度調整が可能です。そのため、家の中の空気を清潔に保つ効果も期待できます。加えて、触感が良いため、施工時にも優れた作業性があります。
・炭化コルク
炭化コルクは、自然な素材であるため人体に無害です。防火性にも優れ、耐久性があります。取り扱いやすく、リサイクルも可能なので、環境にも優しい選択と言えるでしょう。
.
化学物質の少ない断熱材
化学物質を極力使用していない断熱材も体にやさしい選択肢となります。
.
・硬質ウレタンフォーム
硬質ウレタンフォームは、発泡剤に水を使用しているタイプがあります。これにより、伝統的な発泡剤を使ったものに比べ、体に有害な成分の発生を抑えられます。熱伝導率も低く、高い断熱性能を発揮します。
特に「花みずき工房」で採用しているフォームライトSL(マシュマロ断熱)は、形成される中身の99%が空気の泡になっているため、体に有害な成分の発生を大きく抑えることができます。
.

参考コラム:マシュマロ断熱とは >>
.
・フェノールフォーム
フェノールフォームもまた、有害な成分を減らした製造方法が取られています。さらに耐火性能にも優れているため、長期的に安心して使用することができます。「花みずき工房」では、床に「ネオマフォーム」というトップクラスの断熱性能を誇る旭化成製のフェノールフォームを採用しています。