MENU

Column

隙間なく家を包み込む「マシュマロ断熱」

現場発泡ウレタンフォーム断熱「フォームライトSL」

夏の暑さ、冬の寒さから住まいの快適な温熱環境を守る断熱材。主に屋根や壁の内側、床下などに充填して室外の温度を室内に伝わり難くする、とても重要な建材です。夏涼しく、冬暖かい住宅を実現するために断熱材はとても重要な役割を担っていますが、断熱材には様々な特性があります。
そこで今回は、花みずき工房が屋根と壁の断熱材として採用している現場発泡ウレタンフォーム断熱材の「フォームライトSL」、通称「マシュマロ断熱」についてご説明致します。

マシュマロ断熱とは?

 

マシュマロ断熱はその見た目がマシュマロに似ている事からそう呼ばれています。花みずき工房が採用している「フォームライトSL」は、ウレタンフォームを現場発泡し、形成される中身の99%が空気の泡で隙間なく家を包み込む、「泡に含まれた空気の層」で断熱する、環境に優しい断熱材です。

ウレタンフォームの原料であるポリオールは化学原料のため非常に繊細です。原料を輸入に頼る製品が多い中、フォームライトSLに使用するポリオールは日本での製造にこだわり、日本の季節・風土に合わせて3種類の季節処方(春秋・夏・冬)をしています。また、確かな施工品質で断熱性能を担保するために、マイスター認定を受けた施工者のみが現場での施工を許されています。

 

フォームライトSLのホームページはこちら >>

動画で分かるマシュマロマイスター制度はこちら >>

マシュマロ断熱のメリット

 

フォームライトSLは、「日本の木造住宅のために」をモットーに50年以上に渡り開発された断熱材で、高気密・高断熱化が進む日本の木造住宅にとっては実に様々なメリットがあります。

 

 

1. 高い性能とコストパフォーマンス

 

フォームライトSLは、熱伝導率0.004W/mk以下(JIS A9526:2015要求値)、透湿率は16.7(ng/㎡・s・Pa) 、燃焼時間は120秒以下、燃焼距離は60mm以下と高い性能を有しています。透湿性の高さは、木造住宅において壁内結露を防ぎ建物の耐久性を維持する上で重要な要素です。また、万が一火災が起こった場合も、難燃剤が入っており自己消化性を有し、燃え広がらずに炭化していきます。
更に現場で数十倍に発泡させるため材料コスト、物流コスト、現場廃材処理コストが低く、他の断熱材と比較してコストパフォーマンスの高い断熱材と言えます。

 

 

 

2. 性能劣化が少ない断熱材

 

フォームライトSLはフォーム内部の99%が空気ですので、ガス成分の置換により断熱性能が低下することはありません。ウレタンフォーム断熱材であっても、ガスで発泡させるものは気泡内のガス成分と空気が置き換わり、年月とともに断熱性能が低下してしまう不安があります。フォームライトSLは元々が空気のため性能が劣化することはなく、熱伝導率は100年間ほぼ変わりません。
更に構造躯体にぴったりと密着しているため、柱が温度変化で伸縮したり地震の揺れで動いても、柔軟に追従するため断熱欠損が起こりません。

 

 

 

3. 静寂性にも効果あり

 

高気密住宅が求められるにつれて室内の音が反響する問題が出てきましたが、フォームライトSLは一般の硬質ウレタンフォームにはない吸音性を持っています。空気の泡が連なる断熱材の構造によって、音がウレタンフォーム内に分散し静かな住環境を保ちます。木造住宅において対応が難しいとされている、お子さんが走り回ったり飛び跳ねたりすると階下に響く「重量床衝撃音」への効果も遮音性試験で確認されています。

気密性が更に住宅性能を向上

 

フォームライトSLのもう一つの大きなメリットはその気密性です。現場で数十倍に発泡する断熱層は屋根や壁に隙間なく充填され、自己粘着性のある泡が構造躯体にピッタリと密着し、住宅の気密性能を大幅に向上させます。コンセントボックスやダクト周りの細かな隙間にも、発泡した断熱層がしっかりと入り込むため、漏気による熱欠損をしっかりと防ぎ、住宅の断熱性能を高めてくれます。

 

 

社内で行った実験では、目分量で2つの原料を混ぜたにもかかわらず、使用した容器の目盛までぴったりと吸いつくように発泡しました。実際の施工現場では、機械を用いて均等に原料を混ぜ合わせるため、より緻密に発泡します。
また断熱工事と気密工事を同時に行うことで、住宅建築のトータルの工期を短くすることも、フォームライトSLの大きなメリットです。
.
フォームライトSLの実験の様子動画


.
フォームライトSLの現場発泡の様子動画
ウレタンフォーム断熱材の安全性

 

お客様から、ウレタンフォーム断熱の接着・硬化剤として使用されるイソシアネートによる健康被害を心配する声を伺うことがあります。確かにイソシアネート自体は、定められた方法で正しく取り扱わなければならないデリケートな原料です。フォームライトSLでは、発泡する際にイソシアネートがきちんと揮発するように、反応促進剤を加えるなどの工夫を施していますので、ウレタンフォームが形成された時点のその成分はフォーム内に残りません。
また、イソシアネートを原料とするポリウレタンは、枕やベッドの寝具・スポーツ用のインナーやマスクなど、私たちの肌に直接触れる製品にも多く使われています。

今回は花みずき工房が屋根と壁の断熱材として採用している「マシュマロ断熱」について詳しくご紹介致しました。環境負荷が小さく、短い工期で高い断熱性能を発揮するマシュマロ断熱は、快適で健康に暮らせる家づくりを目指す花みずき工房の考えとも親和性の高い断熱材です。
定期的に開催している「構造見学会」で実際にご覧いただく事もできますので、詳しくお知りになりたい方は、花みずき工房までお気軽にご相談ください。

 

ハウジングアドバイザー

Yuki Enaka

Related Articles

この記事を見た人は、次の記事もチェックしています