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住宅の耐久性を高める「壁の通気工法」

木造住宅に欠かせない
外壁通気層

花みずき工房の 建物の外壁には、通気層と呼ばれる重要な「層」があります。建物の内と外の間にある空気の通り道のことで、建物を健全な状態に保つ上で重要な役割を果たす「層」です。また、長期優良住宅の認定を受けるための条件の一つである「劣化対策」にも該当します。今回は、通気層について詳しくご紹介いたします。

通気層の仕組みとこだわり

 

通気層は、結露が発生した場合に湿気を逃がす重要な役割を担っています。はじめに、通気層がどのような仕組みになっているか見ていきましょう。通気層は外壁と耐力面材の間に設けられる空気の通り道で、外壁の下部にある水切りから空気を取り込み、軒天または屋根上部の換気部材から空気が外へ抜け出るつくりになっています。


 

 

建物は太陽光を浴びることで屋根の中の空気が温められるため、通気層の中の空気に温度差が生まれます。すると空気は冷たい方から温かい方へ流れるため、温度差による空気の流れが生じて自然と換気される仕組みです。この換気方法を温度差換気といいます。

 

 

透湿防水シートにも特徴があり、室内側で発生した湿気は通気層側に排出され、通気層側から室内に向けては湿気が通らないようになっています。万が一外壁の継ぎ目などから雨水が浸入した場合も、侵入した雨水や湿気は室内に侵入することはなく、通気層を通って屋外に排出されます。
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通気層によって得られる安心

 

木造住宅にとって湿気は天敵です。おそらく多くの方が木造住宅の耐久性を考えた時、シロアリの被害や木材の腐食を心配するのではないでしょうか。
木材を主食とするシロアリも、木材を腐らせる腐朽菌も、湿気の多い環境を好みます。通気層で湿気を逃がし乾燥状態を保つことで、シロアリや腐朽菌が発生する条件をつくらないことは、とても重要です。

 

 

また断熱材も木と同じで、湿気を溜めてしまうことは良くありません。なぜなら断熱性能が下がってしまうためです。湿気は乾燥している方へ逃げていくため、万が一湿気が籠っても、通気層があれば湿気を自然と外に逃がすことができます。

屋根と床下の換気について

 

外壁と同じく屋根と床下の換気も大切になります。屋根は外壁と同じように通気層が設けてあり、外壁の通気層と屋根の通気層は繋がっています。

 

 

床下の換気には基礎パッキンを採用し、通常の換気口の約2倍の換気量を確保しています。空気の取り込み口は外壁と同じく水切り部分であり、「防鼠付水切り」を採用しているため、空気の取り込み口は網目になっており虫や鼠などの侵入の心配はありません。
指定の通気方法を採用いただけば、
シロアリの保証を最長30年まで付けることができます。

今回は外壁の通気層を中心に、構造部分の換気方法についてご説明いたしました。木造住宅を健全な状態に保つ上で重要な構造であることが分かりましたでしょうか。より詳しくお知りになりたい方は、花みずき工房までお気軽にご相談ください。

 

ハウジングアドバイザー

Yuki Enaka

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