UA値の基準について
UA値の地域基準は、日本全国を気候条件によって8つの地域に分け、それぞれの地域ごとに最低限の断熱性能を定めています。この基準は、国土交通省が運営しており、各地域で快適に過ごすための最低限の断熱性能を確保することを目的としています。下記の表を参考にしながら、ご自分の地域の基準値を確認してみましょう。私たちが暮らす静岡県は、地域区分5・6・7にまたがり、市町村によって該当区分が異なります。

参考:アキレス株式会社
またUA値の基準については、HEAT20(ヒート20)で定められた指標もあります。HEAT20とは、2009年に発足した「一般社団法人 20年先を見据えた日本の高断熱住宅研究会」という団体名のことで、英語表記の「Society of Hyper-Enhanced insulation and Advanced Technology houses for the next 20 years」の頭文字を取って「HEAT20」と呼ばれています。HEAT20では、「G1」「G2」「G3」という3つの断熱グレードを提案しており、それぞれ異なる断熱基準を示しています。HEAT20の目的は、環境にやさしく、安心安全で高品質な住宅の実現です。住宅の温熱環境、性能、建築耐久性の観点から、外皮技術を中心に設計・技術に関する調査研究・技術開発を行い、その普及を目指しています。HEAT20の基準をクリアするには、UA値(外皮平均熱貫流率)だけでなく、「室温」や「エネルギー削減率」といった項目も満たす必要がありますが、これらの基準は、国の省エネ基準よりもかなり厳しく設定されており、今後の家づくりの重要な指標となっています。

地域基準は最低限の断熱性能を保証するもので、HEAT20はそれを超える高性能な住宅を目指すための基準となります。家づくりを検討する際には、地域基準を満たすことはもちろん、HEAT20の基準も参考にすることで、より快適で省エネな住宅を実現することができます。ちなみに花みずき工房ではHEAT20のG2グレードにあたるUA値0.46W/㎡・K以下の断熱性能を標準としています。