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床断熱はシロアリ被害に遭いにくい?

万全なシロアリ対策で、
長く快適に住める家づくりを

木造住宅の天敵でもあるシロアリ被害。住宅の土台や柱など、重要な部分が食害されると、建物の耐久性や耐震性に大きな影響が出てしまいます。シロアリは暗くて湿った環境を好み、床下などの湿気の多い場所に巣を作る習性があるため、このような被害を防ぐには床下の湿気対策がカギとなります。この湿気対策には、床下の基礎や断熱方法が関係してきます。そこで今回は床下の断熱方法とシロアリの被害の関係について解説をいたします。

「基礎断熱」と「床断熱」
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床下の断熱方法には「基礎断熱」と「床断熱」の2つがあります。「基礎断熱」は、家の基礎全体を断熱材で包み込む工法です。一方で、「床断熱」は、床のすぐ下に断熱材を設置する方法です。それでは、これら2つの断熱方法のそれぞれの特徴について解説いたします。
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「基礎断熱」とは?

基礎断熱は、建物の基礎部分に直接断熱材を施工します。この方法では、床下の空間も居住スペースの一部とみなし、室内と同様に温度調節や換気を行います。さらに、基礎断熱には断熱材を施す場所によって、3つの異なる方法が存在します。
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1.基礎外断熱 : 断熱材を基礎の外側に設置
2.基礎内断熱 : 断熱材を基礎の内側に設置
3.基礎両側断熱 : 断熱材を基礎の外側と内側の両方に設置

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基礎断熱のメリットは、床下空間を含む家全体が断熱材で覆われるため、優れた断熱性と気密性を持っていることです。しかし、床下のシロアリ対策や湿気対策の難しさがデメリットとして挙げられます。シロアリは光や風を避けながら、自ら「蟻道(ぎどう)」といわれる通路をつくって侵入するのですが、基礎断熱を施すと、断熱材の中に蟻道を作って土台や柱に到達するケースがあり、見た目では気付きにくく、いつの間にか被害が拡大するリスクがあります。また、新築では、最初の3〜5年間はコンクリートから蒸発する水分で湿気が発生しやすく、床下が密閉されているため換気が不十分な場合は、カビが生えやすいことにも注意が必要です。
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「床断熱」とは?

基礎断熱に対して床断熱は、床下に断熱材を取り付けることで、床から熱が逃げてしまうのを防ぎ、室内の温度を適切に保つ断熱方法です。基礎内には断熱施工を行っておらず換気ができる状態となっており、外気が基礎内を通る構造になっているのが特徴です。基礎内に外気が通り、通気性が良く湿気が溜まりにくいため、シロアリが好まない環境を作ることができ、シロアリ被害を防ぐことができます。
一方で、床下に施す断熱材の厚みに限りがあるため、基礎断熱と比較して断熱性能や気密性能がやや低くなる可能性があります。

床断熱はシロアリ被害に遭いにくい?
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これまでにご説明したように、シロアリは暗くて湿気の多い場所を好むため、床下のような光が届かない環境は彼らにとって非常に快適です。また、彼らの主な食物は木材のため、家の構造材は餌となってしまいます。シロアリを防ぐためには、そのような環境を作らないようにすることがまず第一歩となります。
基礎断熱は基礎内を断熱材で施工するため、換気装置などを使用しないと基礎内を換気することができませんが、床断熱はそもそも基礎内を外空間ととらえ、常に換気ができているため、湿度が上昇しづらい環境をつくることが可能となります。加えて、この湿度コントロールは木材の腐敗やカビの発生を防ぐ効果もあります。つまり、床断熱はシロアリを防ぐだけでなく、住宅自体の耐久性を高め、長持ちさせる助けとなるのです。
また、万が一シロアリの被害にあった場合には修繕費用がかかってしまいますので、事前にシロアリ対策を実施しておくことはとても重要です。

シロアリ対策強化、3つの追加施策
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1.防蟻剤を用いたシロアリ対策

シロアリの対策には、土壌の表面や内部、基礎内または基礎に近い木部に専用の薬剤を散布し予防することも有効です。シロアリは基本的に地面の中から基礎内、住宅内に侵入するため、地面や地中に薬剤を散布することで防蟻層をつくり、さらに基礎内も防蟻処理することでシロアリの侵入を防ぐことが可能です。薬剤は主に、農薬系と自然素材系の2種類があります。農薬系薬剤のメリットは、低コストで広く普及されている点が挙げられます。ただ、効果が発揮できるのが5年程度とされています。また、農薬のため誤飲してしまうような小さなお子さんやペットがいるご家庭は取り扱いに注意が必要な点がデメリットとして挙げられます。一方で、自然素材系は人体への安全性が高く、効果も半永久的に継続するというメリットがあります。ただ、水に溶けやすい性質のため土壌処理には使用できず、基礎内で使用する場合も雨水や湿気により効果が薄れてしまう可能性があります。
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2.ベタ基礎にして湿気を遮断

柱や壁の下等、部分的に基礎を設ける布基礎に比べ、ベタ基礎は床下全面がコンクリートで覆われているため、地面からの湿気が上がりにくく結露やカビの発生も少ないです。そのためシロアリが繁殖するのに好ましい湿った環境を作り出さず、布基礎と比較してシロアリの発生リスクを格段に下げることが可能です。
また、ベタ基礎はシロアリ防止だけでなく、建物を床全面で支えるため、家の耐久性を上げやすいといったメリットもあります。
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3.床下全周換気工法で基礎内を換気する


従来、基礎換気は基礎の立ち上がり部分に換気口を設ける方法が一般的でしたが、土台と基礎が接しているために基礎コンクリートの水分を土台が吸収してしまう問題点がありました。また、基礎に穴が開いている分、基礎の強度が落ちてしまう問題もありましたが、その弱点を補うべく開発された「基礎パッキン」を活用した床下全周換気工法は基礎パッキンを土台と基礎の間に挟み込み絶縁するため、基礎の水分を土台に伝え難くし、土台の腐食リスクを大幅に軽減できます。また、基礎に穴を開ける必要もないので基礎の強度も保つことができますし、通気性のあるパッキンを床下全体を囲むように設置するため、基礎内全域を換気することで蟻害を防ぐことができます。
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まとめ
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万全なシロアリ対策で長く快適に住める家づくりを

シロアリ対策は家づくりの初期段階から考慮するべき重要な要素であり、それによって家全体の健康と快適性が大きく左右されます。万全なシロアリ対策で長く快適に住める家づくりを目指すことがとても大切です。具体的には、床断熱を採用し、基礎内を常に換気されている状態にすることがもっとも重要ですが他に、「ベタ基礎にする」、「防蟻処理を施す」、「全周床下換気工法を施す」などの工夫を加えることで、湿気や水分の侵入を防ぎ、シロアリが生息しにくい環境を作ることができます。

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花みずき工房のシロアリ対策

花みずき工房でも、床断熱の採用はもちろん、ベタ基礎や、ホウ酸塩を用いた特別な処理、joto基礎パッキング工法を用いた基礎内の全周換気にて万全なシロアリ対策を行っています。これらの方法を採用することで、シロアリが家に侵入するリスクを大幅に低減することができます。さらに、お客様に安心して長期間、快適に暮らしていただくために、シロアリ対策に10年保証を提供しています。(※ご希望により延長30年の保証も可能です。)

最後に、シロアリ対策は一度きりのものではありません。継続的なメンテナンスと点検が必要です。花みずき工房では、そのようなアフターケアもしっかりと行っており、お客様が安心して生活できるよう全力でサポートします。このようにして、花みずき工房はお客様に「長く快適に住める家」を提供するために、シロアリ対策に全力を注いでいます。
詳しい話を聞きたい、実際の施工例を見てみたいという方は、まずはぜひ完成見学会などのイベントにお越しください。
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広報

Yukina Yamaguchi

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