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シロアリ被害を抑える「基礎換気工法」

床下全周換気で住まいを守る
Jotoキソパッキング工法

日本の住宅のうち約6割を占めている木造住宅。他の構造と比べて木材を使う箇所が多い木造住宅の弱点のひとつが「湿気」です。特に床下は湿気が溜まりやすい箇所で、床下に溜まった湿気が放置されると基礎の上に設置された土台をはじめとする木材が水分を吸収し、腐食やシロアリ発生の原因となり、家の寿命を縮めてしまいます。そのため、家を長持ちさせるためには基礎内に湿気を溜めないよう、常に「換気」する必要があります。そこで今回は「基礎換気」の役割とその重要性についてご紹介させていただきます。
なぜ「基礎換気」は必要なのか?

 

近年、ベタ基礎の普及により、地面からの湿気が建物に与える影響を防ぐことができるようになってきました。しかし、一方で家の断熱性が高まり、地熱から伝わる冷気や暖気と床下の温度差によって結露が発生したり、表面積が増えた基礎コンクリート自体からの水分蒸発量も増加しています。 基礎コンクリートは水とセメントとの化学反応(水和反応)で固まります。水和反応に必要な水の量はセメント質量の約30%と言われていますが、硬くて施工ができず柔らかくするために水の量を40~60%と増やして施工しています。つまり、10~30%に相当する水は硬化上は不要な水で、不要な水は完全に抜けるのに3~5年かかるとも言われています。その間は水分が蒸発されることで基礎内に湿気が溜まる可能性が高いため、発生した湿気を土台が吸収しないように床下を乾燥させる「基礎換気」が必要になります。 

「基礎換気」の種類

 

基礎換気の方法には大きく分けて2種類あります。基礎の立ち上がり部分に「換気口」を設ける従来の仕組みと、土台と基礎の間に通気性のある「基礎パッキン」を挟む近年普及された方法です。


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換気口を設ける方法は古くから日本の木造住宅に取り入れられていますが、基礎に穴が開いている分基礎の強度が落ちる上に、土台と基礎が接しているために基礎コンクリートの水分を土台が吸収してしまう問題点がありました。他にも基礎に穴が空いていると、穴の周囲から微小なヒビ割れが入る恐れがあります。これらの弱点を補うために開発されたのが「基礎パッキン」を使った換気方法で、近年普及が進んでいます。
基礎パッキンは土台と基礎の間に挟み込み絶縁するため、基礎の水分を土台に伝え難くし、土台の腐食リスクを大幅に軽減できます。基礎に穴を開ける必要もないので基礎の強度も保つことができますし、通気性のあるパッキンを床下全体を囲むように設置するため、基礎内全域を換気することできます。
「Jotoキソパッキング工法」とは?

 

花みずき工房でも「基礎パッキン」を使った換気方法を採用しています。新築住宅の基礎パッキンのシェア率60%を誇る「Joto キソパッキング工法」という床下全周換気工法で床下の湿気対策を行っています。
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基礎の上全体に設置した穴の開いた基礎パッキンを通して、床下を自然換気で風が通り抜けるため、湿気がこもらずシロアリを寄せ付けない環境を保ちます。



この工法は、「通気パッキン(キソパッキン)」「気密パッキン」「防鼠付水切り」の3つの製品を使用して床下を全周換気することで、湿気によって発生するシロアリ被害を未然に防ぐことができます。
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1. 通気パッキン(キソパッキン)
基礎と土台を絶縁し湿気を土台に上がることを防ぎます。また自然の気流を利用して床下全体を乾燥させてくれるため、従来工法よりも1.5〜2倍の換気効果を発揮してくれます。
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2. 気密パッキン
通気パッキン同様基礎と土台を絶縁しますが、通気はしません。浴室まわり・玄関・勝手口土間まわり等、床下からと室内に流入する湿気、結露を防止してくれます。
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3. 防鼠付水切り
外部からの水・害虫の侵入を防ぎながら同時に床下へ十分な空気を送り込む、土台に取り付けるタイプの水切り材です。
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この3つの製品を採用することで、建物の全周から害虫の侵入を防ぎながらも、基礎内をまんべんなく換気できるのが『Jotoキソパッキング工法』の特長です。
更にこの工法を標準採用している住宅会社では、竣工後10年以内に蟻害が発生した場合、累計で1,000万円を限度に賠償責任補償額の給付が保証されます。
「基礎換気」の注意点
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床下の通気をよくする基礎換気工法ですが、施工上の注意点がいくつかございます。しっかりと効果を発揮するために次のような事柄に注意することが必要です。
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しっかりと床断熱を使用する

基礎換気を行うと床下が常に空気が通っているため足元が寒く感じるのでは?と不安になるかと思います。その不安を解消するべく室内の床下の部分に断熱材を施す「床断熱」を採用しています。花みずき工房では業界トップクラスの断熱性能を誇る、厚さ60mmのフェノール フォーム断熱材「ネオマフォーム」を採用し、さらに土台との間に気密テープを施し、隙間なく施工する事で基礎換気をしつつ高気密床断熱を実現しています。
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エクステリアでの換気阻害に注意する

勝手口のステップやウッドデッキ、タイルテラスを設置する際は、換気性能を妨げないよう注意しましょう。
換気経路を確保するため水切りの下端から10mm以上空け、伝い被害を避けるため基礎から10mm以上離してください。(換気スリットの掃除を考えると、各々30mm以上が望ましいです)また水切りの上に設置される場合は住宅の外側から10mm以上離すなど対策が必要です。
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勝手口ステップの場合

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ウッドデッキの場合

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タイルテラスの場合

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基礎外周部に物を置く際に注意する

物置や給湯器、エアコンの室外機などが壁面にぴったり設置されていると、換気スリットが遮蔽され、換気阻害が起こる可能性があります。また、遮蔽物が影になりシロアリ侵入の痕跡が発見しにくくなることも考えられます。住宅の周りに設備を設置する際は、壁面より100mm 以上離して設置してください。
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基礎換気は家の寿命を左右する重要な項目です。基礎パッキンによる全周換気でムラなく換気することでシロアリ被害や土台の腐敗を防ぎ長期間にわたり安全な家に住むことができます。花みずき工房では、定期的に「構造見学会」を開催しています。実際に住宅の基礎換気について見学することができますので、詳細について知りたい方はお気軽にお問い合わせください。

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Yukina Yamaguchi

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