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樹脂サッシとは?メリットやデメリットを解説

樹脂サッシで叶える
高性能で快適な住まい

樹脂サッシは近年、優れた断熱性能・気密性能により注目を集め実際多くの住宅で採用され始めています。この記事では樹脂サッシの基本的な特徴から、そのメリットやデメリット、さらには適切なガラスの選択方法まで、樹脂サッシを活用するためのポイントを解説いたします。また、花みずき工房の施工事例を通じて、樹脂サッシがもたらす高性能な住まいの実例をご紹介いたします。

樹脂サッシとは?

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樹脂サッシとは、住宅窓の框やフレームが樹脂でできた窓サッシのことで、その魅力は多岐にわたります。国内の住宅でシェア8割を誇るアルミサッシやアルミ複合サッシと比べ、樹脂サッシは優れた断熱性・気密性が特徴です。断熱性・気密性は、住宅の快適性を大きく左右する要素であり特に冷暖房の効率を高めることで、エネルギーの節約にも繋がります。また、樹脂サッシは腐食や変形が少なく、長期にわたってその性能を維持することができるので、メンテナンスの手間やコストを抑える上で大きな利点と言えるでしょう。
さらに、樹脂サッシはデザインの面でも優れています。樹脂素材は加工や着色がしやすく、これにより豊富なデザインバリエーションが可能になります。他の素材と比較して、樹脂サッシはより多様な色や形状の選択肢を提供し、内装デザインに合わせたカスタマイズが容易です。この柔軟性は、住宅のデザインの自由度を高め、快適性と美観の両面で大きな魅力を持っています。

次に樹脂サッシのメリットとデメリットをそれぞれご紹介いたします。

樹脂サッシのメリット
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断熱性の高さ

樹脂サッシはアルミサッシと、比較して熱伝導率が非常に低く外気温の影響受けにくいことが大きな特徴です。アルミの熱伝導率は約236 W/mKであるのに対し、樹脂の熱伝導率は約0.2 W/mKとされています。これは樹脂がアルミの約1000倍以上も熱を伝え難いことを意味しています。また、樹脂サッシ同等に熱を伝え難い木製サッシもございますが、樹脂やアルミサッシと比較し高額で、建築基準法により防火地域での施工が難しいため、あまり普及していないのが現状です。熱伝導率が低い樹脂サッシを選択することで室内の温度を一定に保ちやすくなり、冷暖房の効率を高めることができるため、省エネで快適な室内環境が実現します。

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防音性の高さ


樹脂サッシは、四辺を溶着して接合するため、フレームに隙間が生じません。これにより高い気密性を実現し、防音効果にも優れています。特に、家同士が近い地域にお住まいで、子どもの声や楽器の演奏音が近隣に影響を及ぼすか心配な方には、樹脂サッシの活用がおススメです。さらに、室内からの音が外に漏れにくいのと同様に、外部からの騒音も遮断するため、大通り沿いなど騒音に悩まされがちな場所にお住まいの方にとって、樹脂サッシは音に関するストレスを減らす有効な解決策となるでしょう。
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豊富なバリエーション

樹脂はその加工や着色の容易さから、豊富なデザインの選択が可能で、さまざまな内装のスタイルに適用できる点が魅力です。また、一般的な引き違い窓をはじめ、すべり出し窓、上げ下げ窓、外開き窓など、様々なタイプの窓に対応可能なため、あらゆる場所で活用することができます。
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このように、樹脂サッシは断熱性の高さ、防音性の高さ、豊富なバリエーションといった多くのメリットを持ち合わせています。

樹脂サッシのデメリット
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色や変形の可能性

樹脂サッシが高温や直射日光に長時間さらされると、変色や変形の可能性があります。これは主に樹脂サッシの素材である塩化ビニルが紫外線の影響により劣化してしまうことが挙げられます。そのため、日差しが強い地域や高温の環境下では注意する必要があり、これを防ぐためには定期的なメンテナンスが必要です。樹脂サッシの塗装には、高い技術・知識を要するため屋根や外壁と合わせてメンテナンスをすると良いでしょう。
また、樹脂サッシの表面にキズがつくと、変色、ひび割れ、変形する恐れがあるため、市販のガラスクリーナーや洗剤類、有機溶剤(ベンジン、トルエン、シンナー、アルコール、石油系溶剤など)の使用は避けた方が良いです。樹脂サッシはメンテナンスを適切に行うことで、長期間にわたってその性能を維持することが可能です。

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剛性が低い

樹脂サッシはアルミサッシなどに比べて剛性(素材の硬さや強度)が低いため、大きな窓や重いガラスを使用する場合には、その支持力に限界があることも理解しておく必要があります。これは、特に大きな開口部を持つデザインの住宅において、慎重な設計が求められる点です。
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このようなデメリットも事前に把握して適切なメンテナンスを行うことで、樹脂の劣化を抑制しながら安心して快適な暮らしを送ることができます。

樹脂サッシの性能を最大限に活かすガラス選定

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樹脂サッシを最大限に活かすためには、適切なガラスの選択が重要です。例えば、断熱性や遮音性を高めるためには、複層ガラスや低放射膜(Low-E)ガラスの使用を検討すると良いでしょう。
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参考:YKK ap Low-E複層ガラス
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これらのガラスは樹脂サッシの断熱性や気密性をさらに強化し、快適な室内環境を実現します。さらに、UVカット機能を持つガラスを選ぶことで、室内の家具や床材の色褪せを防ぐことができます。ガラスの特性を理解して目的に合わせた適切なガラスを選ぶことで、樹脂サッシの性能を最大限に活かすことが可能です。

樹脂サッシの相場やコストパフォーマンス
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樹脂サッシを選ぶ際には、そのコストパフォーマンスも重要な考慮点です。樹脂サッシの価格は、メーカーやデザイン、サイズによって異なりますが、一般的には、木製サッシが最も高価で、次に樹脂サッシ、アルミサッシの順になります。初期投資としてはやや高めかもしれませんが、断熱性を考慮すると長期的な視点で見ればコスト効率は非常に高いと言えます。
樹脂サッシの相場については、一般的な住宅用の窓であれば、サイズや機能にもよりますが、一窓あたり5万円前後からと考えると良いでしょう。ただし、特殊な形状や大きなサイズ、高機能のガラスを組み合わせる場合は、それに応じて価格は上昇します。しかし、樹脂サッシの優れた断熱性と気密性は、冷暖房の効率を大幅に向上させるため、エネルギーコストの削減に大きく寄与します。この点を考慮すると、初期投資以上の価値があると言えるでしょう。

花みずき工房の樹脂サッシの事例紹介

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「基礎断熱×樹脂サッシC値0.2の高性能住宅」

施工事例:光が降りそそぐ高性能な住まい

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この住宅は、基礎断熱と樹脂サッシを採用し、C0.2という高い気密性能を実現した高性能住宅です。熱交換換気システムにより、快適な空気が家中に循環しており、樹脂サッシの高い断熱性と気密性が自然光を最大限に活かしながら、エネルギー効率の良い快適な住まいを実現しています。

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「自然素材と調和するC値0.13の高気密住宅」

施工事例:木の魅力につつまれる家
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この事例では、高い断熱性能とC0.13という高い気密性で、エネルギー効率の良い快適な住まいを実現しています。また、樹脂サッシのマットで和かい質感が白い漆喰の塗り壁と調和しており、暖かみのある空間を演出しています。
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「高気密高断熱×パッシブ設計を採用した高性能住宅」

施工事例:快適を追求した暮らし
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この住宅は、LIXIL SW パネルと樹脂サッシ、計画換気システムを使用した「高気密高断熱×パッシブ設計」の高性能住宅で、「C0.35UA0.39」という優れた気密性能と断熱性能を実現しています。これにより、最低限の空調設備だけで一年中快適な温熱環境を提供しています。また、樹脂サッシのデメリットである紫外線劣化を考慮し、南面については樹脂サッシをあえて不採用にしています。

 

樹脂サッシで実現する、高性能な住まい
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樹脂サッシの魅力とその活用方法について、お分かりいただけたでしょうか?樹脂サッシは、その優れた断熱性、耐久性、メンテナンスの容易さにより、住宅の快適性と機能性を大きく向上させることができます。さらに適切なガラスの選択と組み合わせることで、その性能を一層高めることが可能です。
浜松市で樹脂サッシを活用した家を建てることを考えている方は、ぜひ花みずき工房の施工事例を参考にしてみてください。
今後のイベントや見学会などの情報は、以下の花みずき工房のイベントページでご確認いただけます。

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Yukina Yamaguchi

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