住まいの防災性能がどれほど高くても、いざというとき家族がどう行動するかによって、被害の大きさやその後の生活に大きな差が生まれます。建物の強さに頼るだけでなく、日頃から「家族みんなで防災を意識し、小さな備えを重ねること」が、災害に強い暮らしへの第一歩です。ここでは、ご家庭で無理なく取り組める3つの防災対策をご紹介いたします。
1. 備蓄・非常用品の準備
地震や台風などによるライフラインの停止に備え、最低3日〜1週間分の食料や生活用品を備蓄しておくことが基本です。飲料水、非常食、簡易トイレ、懐中電灯、携帯ラジオ、乾電池などの基本セットに加え、家族構成に応じたアイテム(乳幼児用品、持病の薬、眼鏡、ペット用品など)も忘れずに準備しましょう。
2. 避難ルートと連絡方法の確認
災害時は、冷静な判断と迅速な避難が命を守ります。避難所の場所やルート、合流地点などを家族で話し合っておくことが大切です。また、携帯電話が使えない場合もあるため、「災害用伝言ダイヤル(171)」や「災害用伝言板」などの代替手段も事前に共有しておきましょう。
3. 日常に防災を取り入れる
災害はいつ起こるかわかりません。日々の暮らしの中でできる備えを習慣化することが、いざという時に役立ちます。たとえば、家具の転倒防止対策、非常用持ち出し袋の定期点検、防災グッズの保管場所の見直しなどは、すぐに始められる身近な対策です。半年に一度、家族で見直す時間を持つことも、防災意識の定着につながります。
防災は「特別なこと」ではなく、「暮らしの一部」にしていくことが大切です。無理なく、できることから少しずつ。家族の命と未来を守るための習慣として、今日から始めてみませんか?