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セランガンバツ材 ウッドデッキ
April 24 (Sat)
construction

セランガンバツ材デッキの恩恵

高耐久でも比較的安価、
意匠性にも優れたアイアンウッド
セランガンバツ材 ウッドデッキ

庭やテラスにウッドデッキをつくることは、暮らしに“もうひとつの居場所”を生み、自然とつながる時間を与えてくれます。これまで花みずき工房でも多くのお住まいで採用してきましたが、屋外で長く使うためには「木材選び」がとても重要になります。人工木では味わいに欠け、安価な木材では耐久性が心もとない、そこで高い評価を得ているのが「セランガンバツ材」です。耐久性・価格・扱いやすさのバランスに優れ、ハードウッドの中でも人気の高い素材です。
そこで本コラムでは、セランガンバツ材の特徴や他材との比較、施工時のポイントなどを分かりやすくご紹介いたします。

セランガンバツ材 ウッドデッキ

セランガンバツ材とは?

あまり耳慣れないセランガンバツ材ですが東南アジアで産出される木材で、現地で「バツ」とは「石」を意味するほど硬くて耐久性の高い木材で、日本ではウッドデッキ材として広く普及しています。比重が高く、ギュッと締まった木目が特徴で、雨や紫外線、虫害に強い“ハードウッド”に分類されます。類似するイペやウリン材と比べて建物に合わせやすいナチュラルな茶褐色が特徴で、ハードウッドの中では比較的軽く施工性も良いことから公共物件や商業施設などいたる所に使われています。資源としても豊富なため流通が安定している事や、一般的なハードウッドに比べて2割ほど安価なコストパフォーマンスも魅力の木材です。
セランガンバツ材 ウッドデッキ

ウッドデッキに最適な木材

セランガンバツ材がウッドデッキに適している理由には、いくつかの明確なポイントがあります。下記に、その4つのポイントをご紹介いたします。

1. 高い耐久性と耐候性
雨風に晒されても劣化しにくく、腐朽やシロアリにも強い性質を持っています。薬剤処理を必要としない天然の耐久性は大きな魅力で、数十年規模の長寿命も期待できます。

2. コストパフォーマンスが良い
同じハードウッドであるイペやウリンと比べると価格が抑えめで、住宅用デッキとして採用しやすい価格帯。“長持ちするデッキを適正価格で”を実現しやすい木材です。

3. 加工性が比較的良い
ハードウッドの中では加工性が高い部類で、プロはもちろんDIYでも扱いやすい点がメリット。反りや曲がりも起きにくく安定感があるが、硬い木材であることには変わりないため、ビス止めには下穴が必要です。

4. 自然な質感と風合い
主張しすぎない淡黄褐色から茶褐色の自然な色合いで、住宅の外観とも相性良く調和します。経年によりシルバーグレーへと変化する風合いもまた、天然木ならではの魅力です。

他のハードウッド材との比較

どれも一見よく似たハードウッド材ですが、実際には樹種ごとに密度や硬さ、色調、経年変化の仕方まで大きく異なります。そのため、「どれを選んでも同じ」というわけではなく、使用する環境や求める仕上がり、予算に合わせて最適な材を見極めることが大切です。



比較表からも分かるように、セランガンバツ材は高い耐久性を備えつつも、価格が手頃で加工性も良いため、実用面でバランスが良い“中庸タイプ”のハードウッドと言えます。デッキ材として広く採用されているのも、この扱いやすさゆえです。
一方で、イペやウリンは非常に高密度で、耐久性や耐水性を最優先したい場合に選ばれる“ハイスペック寄り”の材です。重厚感があり、長期使用を前提とした公共施設や高級住宅で重宝されますが、加工性は悪くなります。これに対してイタウバは、オイル分を含んだしっとりとした質感と温かみのある色味が特徴で、素足で触れたときの心地よさやナチュラルな仕上がりを大切にしたい方に向いています。

セランガンバツ材

施工時のポイントや注意点

セランガンバツ材は耐久性に優れた扱いやすいハードウッドですが、天然木ならではの性質を理解し、適切に施工することで、より長く快適に使えるデッキになります。ここでは、施工時に押さえておきたいポイントと注意点をご紹介します。

・下穴加工は必須
非常に硬い木材のため、ビスを直接打ち込むと割れの原因になります。必ず下穴を開け、ステンレスビスなどの耐久性の高い金物で固定します。

・ささくれへの配慮
硬木特有のささくれが発生しやすいため、素足で歩くデッキには注意が必要です。必要に応じて、表面を軽く研磨したり、オイルフィニッシュで仕上げることで安全性と手触りが向上します。

・収縮、反りへの対策
天然木である以上、乾燥の進行により多少の反り・割れが発生することがあります。床板の隙間を適切に確保し、通気性のある構造にすることで長持ちにつながります。

・ノンビス工法との相性
表面にビス頭を見せない「ノンビス施工」でも仕上げることができ、美しくフラットなデッキ面をつくれるのが魅力です。
セランガンバツ材 ウッドデッキ

設える事で更に価値の高まるウッドデッキ

近年ウッドデッキを設けるご家庭は増えていますが、「思ったほど活用できていない」という声も少なくありません。実は、ウッドデッキは“つくり方”や“しつらえ”を少し工夫するだけで、使い勝手が大きく変わります。
まずは、室内との段差をなくしてなるべくフラットにつなぐこと。更に視線を遮るフェンスや植栽、タープで日陰をつくることで、落ち着いて過ごせる心地よい空間になります。
さらに、アウトドア家具やラグ、ランタン、照明などを設えると、デッキは住まいと一体になった“屋外リビング”に。暮らしに寄り添うちょっとした工夫が、ウッドデッキの魅力を引き出し、もっと気軽に使える場所へと変えてくれます。

アウトドアリビング

今回は、セランガンバツ材の特徴から施工時のポイントまでを詳しくご紹介いたしました。セランガンバツ材は、耐久性、価格、扱いやすさのバランスに優れ、年月を重ねても美しさを保つ、ウッドデッキに非常に適した素材です。花みずき工房の本社ラウンジには、セランガンバツ材を用いたデッキ空間がございます。室内のような快適さと屋外ならではの開放感が調和する心地よさを、ぜひ実際にご体感ください。ウッドデッキをはじめとした屋外空間づくりについてご相談やご質問がございましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。


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