お手軽で短工期な「簡易的」下地工法
塗り壁外壁の簡易的な下地施工方法としては、窯業系サイディングなどの既成パネルを塗り壁下地材として代用する方法が主流で、中でもニチハの「モエン大壁工法」が有名です。あらかじめ用意された既成品のパネルを現場で貼り合わせ、そのまま仕上げ材を塗ることができるため熟練の職人技術が不要で、マニュアル通りに施工すれば一定の品質で塗り壁外壁を仕上げることが可能です。下地の乾燥期間を必要としないため天候の影響を受けにくく、工期を大幅に短縮できます。ただし、パネルの上下接合部や入隅部分にはシーリング目地を設ける必要があるため、完全な目地無し仕上げを行うことはできません。

モエン大壁工法で仕上げた塗り壁
また、目地無し仕上げを行ったパネルの接合部も、目地処理材やシーラーの厚みによる影響で、光のあたり具合によっては継ぎ目が浮き出てしまい、完全にフラットで一体感のある塗り壁外壁を仕上げることは難しいです。