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November 24 (Mon)
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わが家を守るために、今こそ考えたい防犯対策

住まいの防犯を考える、
安心を守る家づくりとは?
家は、家族の暮らしを守る「最も安心できる場所」でありたいものです。しかし近年では、閑静な住宅街であっても侵入窃盗や空き巣被害のニュースを耳にする機会が増え、住まいの安全性に対する意識がこれまで以上に高まっています。共働き世帯の増加や外出時間の長いライフスタイルが一般化する今、「防犯性の高い家づくり」は、快適性・デザイン性と並ぶ重要なテーマとなっています。そこで今回は、注文住宅を手がける私たちの視点から、これからの時代に求められる防犯設備と、防犯性能を高める家づくりのポイントについてご紹介いたします。

建物設計段階からの防犯意識

住まいの防犯性は、設備を追加するだけでは十分に確保できるものではなく、家づくりの「設計段階」からどれだけ意識できるかによって大きく左右されます。間取りや動線、建物の配置といった基本的な計画は、住まいの安全性に直接関わる要素です。たとえば、人の動きが自然に把握できるアプローチの取り方や、家族が安心して利用できる出入口の位置関係など、初期の検討次第で犯罪者に狙われにくい環境を形づくることができます。
また、こうした設計上の工夫は、単に防犯性を高めるだけでなく、日々の暮らしの快適さや安心感にも直結します。外部と内部のつながり方や視線の抜け方などは、後から変更しにくい部分であるため、当初の計画で丁寧に検討することが重要です。さらに、設計で防犯性を高めることは、設備や工事を追加する必要が少なく、長期的な視点で見ても効率的な対策と言えます。
住まいの構造や配置そのものが、自然と犯罪を遠ざける力を持つことで、過度に閉鎖的になることなく、安心感のある空間を実現することが可能です。
地域の景観と調和しながら家族の安全を守るためには、こうした設計段階からの防犯意識こそが、住まいづくりにおける大切な基盤となります。

家づくりにおける防犯対策

防犯性を高めると聞くと、「外から閉ざされた住まい」を思い浮かべる方もいらっしゃるかと思いますが、防犯と聞いて抱きがちなそのイメージとは対照的に、住まいは安心と快適さを両立させることができます。植栽や外構、照明計画を上手に取り入れることで、開放感を損なうことなく、防犯性を高める住まいをつくることが可能です。ここでは、家づくりの中で押さえておきたい防犯対策を4つご紹介いたします。


1. 通りからの見通しを確保する
敷地を囲む塀や植栽はプライバシーを守るうえで重要な要素ですが、高さを過度に設けたり、植栽が生い茂りすぎたりすると、周囲から敷地内の様子が把握しにくくなり、侵入者にとって都合のよい「死角」を生み出す原因となります。こうしたリスクを踏まえ、警察庁では塀や垣の構造について「見通しがよく、簡単に乗り越えられず、すり抜けられず、さらに上方への足場にならない」形状・材質・高さとすることを推奨しています。適切に整えられた外構は、通行人や近隣からの視線が自然な“見守り”として働き、防犯上の心理的圧力を生み出すことで、結果的に侵入抑止につながります。




2. 防犯カメラや人感センサー付きライトを設置する

防犯カメラや人感センサー付きライトの設置は、侵入抑止の観点から非常に効果的な対策です。夜間のアプローチや死角となりやすい場所に機器を配置することで、不審な動きを検知し、光で威嚇したり映像を記録したりすることができます。カメラ映像は防犯だけでなく、万が一の際には状況を把握する大切な記録としても役立ちます。近年はスマートフォンと連動できる機種も増えており、遠隔での確認や通知設定など、より高い安心と利便性を得られる点もメリットです。




3. 防犯ガラス・補助錠などの設備を採用する

窓や玄関などの開口部は、侵入被害が最も多く発生する重要なポイントです。防犯性能が公的に認められた建物部品であることを示す「CPマーク」付きガラスの採用や、複数の施錠機能を併用することで、侵入を困難にし、安全性の高い住環境を確保することが可能となります。




4. 防犯砂利を活用する

外構のアプローチや建物周囲に砂利を敷くことは、侵入者対策として有効な手法のひとつです。砂利は歩行時に特有の大きな音を発するため、近づく気配に気づきやすく、不審者に心理的な抑止効果を与えます。また、比較的手軽に取り入れられ、色味や質感を選べば景観に自然に溶け込む点も魅力です。一方で、歩くたびに音が大きく鳴るため、玄関まわりなど日常的に通行する場所では使いづらい場合があります。こうした特性を踏まえ、適した場所に計画的に取り入れることが大切です。

進化する防犯設備とスマートホーム化

近年、住まいに導入される防犯設備は、デジタル技術の発展によって大きく進化しています。従来型の防犯カメラやセンサーライトに加え、スマートフォンと連動する玄関ドアロックや、自動で在宅・外出を判断して作動する人感センサーなど、住まいが自ら状況を把握し、家族を見守る仕組みが整いつつあります。さらに、外出先から室内や敷地の状況を確認できるシステムは、不在時の不安を軽減し、異常の早期発見にも役立ちます。こうした流れの中で、各社からはより高性能で使いやすい防犯設備が続々と登場しています。


屋外カメラ Life Assist 2 :LIXIL
高画質録画とLIXIL専用アプリ「Life Assist 2」との連動により、外出先でも敷地の様子をリアルタイムで確認できる屋外カメラです。夜間も鮮明に映し出し、人物検知や警告音、フラッシュによる威嚇機能も搭載。防水性にも優れ、天候に左右されず住まいをしっかりと見守ります。


LIXIL Life Assist 2のHPはこちら >>


屋内HDカメラ :Panasonic
フルHD画質と広い撮影範囲で、室内の様子をクリアに記録できる見守りカメラです。動作・音・温度の検知通知に対応し、外出先からスマホで映像を確認可能。ナイトモードや双方向通話、映像をスマートフォンの相手に見せないようにする「プライバシーシャッター」など、家庭での安心を支える機能を備えています。


屋内HDカメラのHPはこちら >>


リモコンシャッター :YKK AP
リモコン操作で簡単に開閉できる電動シャッター。手動の手間を省き、台風時の飛来物対策にも効果的です。窓を覆うことで「ガラス破り」などの侵入を困難にし、防犯性も向上。快適性と安全性を両立し、日々の暮らしをより安心にしてくれる設備です。


リモコンシャッターについてはこちら >>


こうした最新設備は、利便性を高めるだけでなく、犯罪を未然に防ぐ心理的な抑止力も大きな強みです。また、近年では単体の設備が個別に作動するのではなく、AIやIoTを活用しながら家全体が連動して安全性を高める「スマートホーム化」も進んでいます。暮らしの質を損なうことなく、安心が自然に寄り添う住まいが求められる今、これらの防犯設備の活用は、これからの家づくりに欠かせない要素となりつつあります。

安心を育てる、日常生活での防犯対策

住まいの防犯力を高めるうえで重要なのは、設備だけに頼るのではなく、日々の暮らしの中で「意識」と「行動」を積み重ねることです。空き巣被害の多くは、わずかな隙を突かれて発生します。外出時の戸締まりの徹底はもちろん、留守を悟られない工夫や家族間での情報共有など、ちょっとした習慣がご家庭の安全を大きく左右します。こちらでは、今日から実践できる4つの防犯対策についてご紹介いたします。

1. 戸締まりの徹底を「習慣」にする
玄関だけでなく、勝手口や大きな窓など、侵入経路になりやすい場所を外出前に必ず確認することが基本です。鍵の閉め忘れを防ぐために、家族でチェックリストを共有したり、就寝前に「施錠ルーティン」をつくるなど、無意識でも自然と習慣化できる仕組みづくりが大切です。

2. 留守を悟られない工夫をする
長時間の留守が外から伝わると、犯罪者に狙われやすくなります。タイマー付き照明で夜間に明かりをつける、郵便物をためない、SNSで外出中であることを発信しないなど、「家に人がいる」ように見せる工夫が効果的です。

3. 貴重品管理の見直しをする
財布や貴金属だけでなく、印鑑・通帳・マイナンバーカードのような個人情報も厳重に扱う必要があります。目につきやすい場所に置かず、鍵付きの引き出しや金庫に保管することで、万が一侵入被害に遭ってもリスクを最小限に抑えられます。

4. 家族全員の「意識の共有」をする
防犯は家族の誰か一人が意識していれば良いものではありません。子どもにも「知らない人を家に入れない」「帰宅時に施錠を確認する」など、年齢に応じたルールを共有し、家族全員で防犯意識を高めること重要です。

今回は、家づくりにおけるさまざまな防犯対策についてご紹介いたしました。防犯は、特別な設備を導入するだけでなく、設計の工夫や日々の習慣によって大きく向上させることができます。家づくりの初期段階から防犯性を意識することで、ご家族がこれから先も安心して暮らせる住まいを実現できます。花みずき工房では、設計士が一邸一邸、ご家族のライフスタイルや価値観に寄り添いながら、防犯性と心地よさを両立した住まいをご提案しています。「安心して暮らせる家を建てたい」「どの設備を選べばいいかわからない」といったご相談も、どうぞお気軽にお問い合わせください。


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設計士

Shogo Shirayanagi

保有資格
一級建築士
インテリアコーディネーター
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