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モダニズム建築を築いた5人の建築家|浜松市・静岡市の注文住宅|花みずき工房

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モダニズム建築を築いた5人の建築家
February 14 (Sat)
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モダニズム建築を築いた5人の建築家

建築・家具とともに知る
五人の巨匠
建築・家具とともに知る
五人の巨匠

20世紀初めに現れた「モダニズム建築」は、従来の華やかな装飾をそぎ落とし、建物の形や光の入り方、素材の質感、使いやすさを大切にする新しい考え方です。その思想はやがて戦後のミッドセンチュリーデザインへと受け継がれ、より軽やかで機能的な空間表現へと発展していきました。建築そのものだけでなく、室内の家具や空間全体のデザインにまで一貫した思想を取り入れることで、シンプルで美しく、暮らしやすい空間をつくり出しました。モダニズムの建築家たちは、見た目の美しさだけでなく、住む人の心地よさや、建物が周囲の自然や街並みと調和することも重視しました。建物の水平線や光の入り方、素材の質感まで細かく計算され、家具や照明も建築の一部としてデザインされています。
本コラムでは、モダニズム建築を築いた5人の建築家を取り上げ、それぞれの代表建築と代表家具を通して、彼らの思想やデザインの魅力をご紹介いたします。

モダニズム建築を築いた5人の建築家

自然と建築を融合
フランク・ロイド・ライト




フランク・ロイド・ライトは20世紀アメリカを代表する建築家で、建築は自然と切り離されるものではなく、環境と調和すべきだと考えました。「有機的建築(オーガニック・アーキテクチャー)」と呼ばれる思想に基づき、土地の形状や光、風を活かした住まいづくりを追求。装飾をそぎ落とし、機能性や素材の質感を重視したデザインで、建物全体が自然の一部のように存在することを目指しました。




落水荘 
(1936年/アメリカ・ペンシルベニア)
滝の上に建物を架けるという前例のない計画で、自然と建築の関係性を根本から問い直した代表作です。テラスを大きく張り出させた水平ラインの構成は、岩盤の層や水の流れと呼応し、建物が風景の一部であるかのように感じられます。室内からは常に自然を身近に感じられるよう計画され、ライトの思想が色濃く表れています。




グッケンハイム美術館
(1959年/アメリカ・ニューヨーク)
ニューヨークの街並みの中に現れる、らせん状の大胆なフォルムが印象的な美術館です。上へとゆるやかに続くスロープによって、鑑賞者は空間を巡りながら作品と向き合うという体験をします。従来の箱型の展示空間とは異なり、建築そのものが動きと連続性を持つ構成は、都市の中でひときわ強い存在感を放ちます。自然との調和を追求した住宅とは対照的に、造形そのものの力で空間を生み出した作品です。


ロビーチェア

ロビーチェア
(1900年代初頭デザイン)
直線的な構成と高い背もたれが印象的な椅子です。空間全体の幾何学的なリズムに呼応するよう設計され、単体の家具でありながら建築の一部として存在することを意図しています。縦格子のような背のデザインは視線を上へと導き、空間に緊張感と秩序を生み出します。装飾を抑えながらも強い造形性を持ち、建築と家具を一体で考えたライトの思想を象徴する作品です。




ランバーソン ペンダント
(1948年デザイン)
何学的なパターンが特徴的な照明で、空間にやわらかな光と陰影のリズムをもたらします。直線を組み合わせた構成は建築と呼応し、照明でありながら空間の一部として存在するよう計画されています。装飾を加えるのではなく、形と光そのものの美しさで場を整えるデザインは、建築から細部に至るまで思想を貫いたライトらしさを感じさせます。
モダニズム建築を築いた5人の建築家

構造と空間を純化
ミース・ファンデル・ローエ



装飾を排し、構造と比例だけで空間の美を成立させようとした建築家です。「Less is more」という言葉に象徴されるように、要素を減らすことで本質を際立たせる姿勢を貫きました。透明性と明快な構成によって、静けさの中に強さを宿す建築を生み出しています。




ファンズワース邸
(1951年/アメリカ・イリノイ)
シカゴ郊外の自然豊かな敷地に建てられた、ガラスと鉄骨で構成された住宅です。地面から持ち上げられた白い床と屋根を細い柱が支えるという極めて単純な構成により、内と外の境界を限りなく曖昧にしています。四方をガラスに囲まれた空間には森の景色や光がそのまま入り込み、住まいは自然と向き合う場へと変わります。最小限の要素で豊かさを表現した、ミースの思想を象徴する作品です。





バルセロナパビリオン
(1929年/スペイン・バルセロナ)
1929年のバルセロナ万国博覧会において、ドイツ館として建てられた建築です。国家を象徴する場でありながら、塔や装飾を持たず、水平と垂直のラインだけで構成された抽象的な空間が広がります。壁は建物を囲うためではなく、視線や動線を導く面として配置され、大理石やオニキス、ガラスの素材が光を受けて静かに変化します。建築そのものが展示物のように存在する構成は、近代建築の新しい可能性を示した記念碑的な作品です。




バルセロナチェア
(1929年デザイン)
1929年のバルセロナ万国博覧会ドイツ館のためにデザインされた椅子です。スペイン国王夫妻を迎えるための特別な家具として構想され、交差するスチールフレームと革張りのクッションによる端正な構成が特徴です。装飾を排しながらも、均整の取れた比率と素材の質感によって気品を生み出し、建築と呼応する静かな存在感を放ちます。
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ファンズワー
モダニズム建築を築いた5人の建築家

建築を社会へひらく
ル・コルビジエ




建築を単なる建物ではなく、社会や都市の仕組みとして捉え直した建築家です。合理的な構造と機能性を重視し、「住まいは住むための機械である」と語りました。白い幾何学的なフォルムと明快な構成によって空間に秩序を与え、近代建築の理論を体系化しました。その思想は住宅から都市計画にまで広がり、20世紀建築に大きな影響を与えています。




サヴォア邸
(1931年/フランス・ポワシー)
パリ近郊の緑地に建てられた、白い箱のような外観が印象的な住宅です。細い柱で建物を持ち上げる構成により地面から解放され、水平連続窓や自由な平面が実現しました。内部ではスロープが緩やかに上下階をつなぎ、光が滑らかに巡ります。合理性と軽やかさを併せ持つ空間は、近代建築の五原則を具体化した象徴的な作品です。




ユニテ・ダビタシオン
(1952年/フランス・マルセイユ)
戦後の住宅不足を背景に計画された、大規模な集合住宅です。巨大なコンクリートの量塊の内部には住戸だけでなく、商店や保育施設、屋上テラスなどが組み込まれ、建物全体がひとつの「垂直都市」として機能します。人体寸法を基準とした独自の尺度「モデュロール」によって空間に秩序が与えられ、合理性と共同体の暮らしを両立させた実験的な作品です。




LC2
(1928年デザイン)
直線的なスチールフレームの内側に厚みのあるクッションを収めたアームチェアです。構造体を外側に現すことで、支える部分と支えられる部分の関係を明快に示し、機能そのものをデザインへと昇華させました。一人掛けだけでなく二人掛けや三人掛けも展開され、空間全体を統一できるシリーズとして構成されています。幾何学的なフォルムと快適性を両立させた、近代デザインを象徴する家具です。

 

モダニズム建築を築いた5人の建築家

人間の感覚に寄り添う
アルヴァ・アアルト




近代建築の合理性を取り入れながらも、そこに人間の感覚や自然の温もりを重ね合わせた建築家です。直線や工業素材に偏りがちだったモダニズムに対し、木材や曲線を用いて柔らかな表情を与えました。光の入り方や素材の手触りまで丁寧に考え抜かれた空間は、機能性と心地よさを両立し、北欧デザインの方向性を決定づけました。




マイレア邸
(1939年/フィンランド・ノールマルック)
森に囲まれた敷地に建てられた住宅で、自然と調和する有機的な空間構成が印象的な作品です。木材やレンガ、白壁といった異なる素材がやわらかく組み合わされ、内部と外部が緩やかにつながります。柱や手すりのディテールには森の木立を思わせるリズムが取り入れられ、住まいは風景の一部のように感じられます。合理性の中に温もりを宿した代表的な住宅です。




アアルト邸
(1936年完成/フィンランド・ヘルシンキ)
住宅街の緑の中に静かに佇む、自邸として設計された住まいです。白い外壁と木の素材がやわらかく調和し、内部には自然光が穏やかに広がります。空間は決して大きくありませんが、素材の質感や天井の高さの変化によって、心地よい奥行きが生まれています。建築家自身の暮らしを通して、人間の感覚に寄り添う空間のあり方を探求した住宅です。




スツール60
(1933年デザイン) 
フィンランドの森を思わせる木の温もりが感じられるスツールです。最大の特徴は、無垢材を曲げてつくられたL字型の脚で、シンプルでありながら高い強度を実現しています。アアルトは1935年に家具ブランドであるアルテックを共同創業し、自身のデザインを製品として広く社会へ届けました。座面と三本脚という最小限の構成は軽やかで、重ねて収納できる実用性も備えています。建築と同じく、機能と自然素材の魅力を両立させた、北欧デザインを象徴する家具です。




42アームチェア
(1932年デザイン)
ゆるやかに弧を描くアームと背のラインが印象的なアームチェアです。成形合板によって生み出された一体感のあるフレームは、軽やかでありながら高い強度を備えています。座る人の身体をやさしく受け止める曲面は、視覚的にも柔らかく、空間に穏やかな表情を与えます。構造の合理性と人間的な温もりを両立させた、アアルトの思想を体現する代表的な椅子のひとつです。
モダニズム建築を築いた5人の建築家

暮らしを実験する
チャールズ・イームズ




工業技術と日常の暮らしを結びつけ、デザインをより多くの人に開こうとしたデザイナーです。成形合板や新素材の研究を重ね、機能性と美しさを両立させたプロダクトを数多く生み出しました。建築、家具、映像、展示計画まで幅広く手がけ、デザインを「生活を豊かにするための実験」と捉えていた点が大きな特徴です。




イームズハウス
(1949年/アメリカ・カリフォルニア州)
鉄骨フレームと規格化された部材を用いて構成された、自邸としての実験的住宅です。住まいであると同時にスタジオとしても使われ、暮らしと創作が同じ空間の中で展開されました。カラフルなパネルと大きなガラス面がリズミカルに並び、工業的でありながら温かみのある表情を生み出しています。量産技術を活かしながら、豊かな日常を実現できることを示した住宅建築です。




イームズシェルチェア
(1950年発表)
一体成形による滑らかな座面が特徴の椅子です。ガラス繊維強化プラスチックを用いることで、身体のラインに沿う有機的なフォルムを実現し、軽やかで快適な座り心地を生み出しました。シンプルな構造ながら、脚部のバリエーションによってダイニングやオフィスなど多様な空間に対応します。工業技術を活かしながら、日常の暮らしに寄り添うデザインを追求した、ミッドセンチュリーを象徴する一脚です。




イームズラウンジチェア
(1956年発表)

成形合板のシェルと上質なレザーを組み合わせた、くつろぎのための椅子です。身体を包み込む曲面構造は、実験を重ねた成形技術の成果であり、長時間座っても疲れにくい設計となっています。工業製品でありながら、クラシック家具のような重厚感も併せ持ち、機能と快適性を追求したイームズの思想を象徴する一脚です。

モダニズム建築を築いた5人の建築家

今回は、近代建築を代表する建築家たちと、その思想を体現した名作建築・家具をご紹介いたしました。時代を超えて愛され続ける建築や家具には、形の美しさだけでなく、人の暮らしを思うやさしいまなざしが込められています。自然と調和すること、心地よさを大切にすること、毎日の時間を豊かに重ねられること、その想いは、今の住まいづくりにも静かにつながっています。

住まいは、ご家族がこれからの物語を紡いでいく場所です。だからこそ、デザインや素材、空間のバランスを丁寧に選びながら、心から落ち着ける住まいをかたちにしていきたいと私たちは考えています。花みずき工房では、ご家族のライフスタイルや理想の暮らしに寄り添いながら、建築と家具、そして空間全体が美しく調和する住まいをご提案しています。是非お気軽にご相談ください。
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Mirei Seto

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